今年も IVR (産業用バーチャルリアリティ展)の季節がやってきた。
なので、納入も重なり今の時期はかなり忙しくなる。
 
しかしながら、実務を持って無い私はやる事がない。
 
ただただ、周りがカリカリ動いているだけだ。
 
ある時、たまたま目の前にいた社員さんに・・・
 
 :「わしヒマなんだけど、いいのかなあ?
 
 
社員:「ええ、社長はいいんじゃないんですか。消防署みたいなもんだから、何かあったら出動すればいいんですよ。
 :「そうかなあ?皆に申し訳ないなあ。何かやろうか?
 
 
社員:「いえいえ社長は何もしなくていいです。しない方がいいです。遊んでてください。
 
 
 :「・・・・・?
 
 
―― 間 ――
 
 
社員そうだ社長にしかできない仕事がありますよ
 
 
 :「ん!その仕事って?
 
 
社員:「交遊録ですよ。交遊録!
 
〜〜という次第で、この原稿を書き始めたのである。

  よく考えると「交遊録」と銘打ってあるのに人物があまり登場してこない。 そこで今回は、“ USEN “の宇野康秀社長の話から始めようと思う。 宇野さんと会ったのは、もう10年以上前で、彼がまだインテリジェンス社を立ち上げたばかりのころであった。 私が「どういう会社を目指しているのですか?」と聞いた時に彼の答えが強烈な印象として頭に残っているのである。彼は「ネットワーク上に人材のデパートを築きたい」と答えたのである。まだインターネットが出始めた頃の話である。彼は、この時すでにインターネットの威力を確信していたと思う。そして自分の仕事の本質を明確に持っていたのである。だからこその発言だったのである。しかも彼はインテリジェンス社でそれを実践し、見事に成功したのである。私は、常々思うのだが「物の本質」を明確に認識するのは、非常に重要であり全ての仕事に共通すると思っている。これは一つの能力である。そしてこの能力を持っている人は本当に強い。

 

 ある建設会社の研究員さんが「 VR というのは”ラピッド・プロットタイピング”に使える」と話をしていた。これも建設業という仕事の本質を見抜いているように思われた。すなわち建設業というのは大量生産できるものではなく、1物件毎に仕様が変わってくるので、普遍解を求めるのでは弱く、1物件毎に精査してその物件の最適解を得なければならない。1物件毎に実物大模型を作って最適解を求めるのがベストである。だがそれをやるには莫大な費用がかかってしまう、それを解決するのが VR である。 施主が完成後の物件をリアルに体感したいと望むようになると、建設業界で VR が威力を発揮するだろうし、建設業界のビジネススタイルを変えてしまう可能性もある、とも語っていた。まさにその通りなのである。

 業務の本質を見極める事ができる人がイノベーションの起爆スイッチを押すのである。


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