■今回のWCG2013 StarCraft2日本予選準決勝、CriMsoN vs vaisravana戦の第3setを
最初からの再試合とした理由について

まずは今回の状況の経緯を説明します。
1. CriMsoN vs vaisravana戦の第3set目の途中、16:48前後に会場内すべての回線が落ちるという事態が発生→（1回目の回線落ち）
2. 復旧後StarCraft2に実装されているゲーム再開機能を利用して17:00ごろゲームを再開
3. 再開後また回線の調子が悪くなり開始後約１分で回線落ちした。→（2回目の回線落ち）
4. 約2時間後、第3セット目を最初からやり直しvaisravana選手の勝利という形で決着
以上が今回起こったことの流れとなります。

そしてそれぞれへの対応の理由を説明します。
1から2に関してはルールに定めて合ったとおりに対応し、再開しました。
しかしゲーム再開後から少しして全体的に回線が重くラグが発生していました。
そしてまた回線が落ちるという結果になりました。

この後の運営の選択肢は3つありました。
A. 2度目の回線が落ちた状況から再開する
B. 1度目の回線が落ちた状況から再会する(1度目と2度目の間含む)
C. 第3setの再試合

Aの選択肢ですが、途中から明らかにラグが発生しているのが実況席側からも確認できており、
途中で固まって一気に進むといったパケットロス特有の症状が起きていました。
そうなると単純に操作の反応が悪くなるだけでなく、
指示した操作が消えていたりする場合もあるのでまともにプレイできる状況にはなりません。
そこで、プレイヤーが通常操作できない中で進行してたゲームそのものが無効であると判断しました。

次にBの選択肢ですが、回線がすぐに復帰するならこの選択肢を選ぼうと思っていましたが、復帰の目途が立たず、
この日は予選会そのものを中止せざる負えないかもしれないという深刻な状態にまでなりました。
幸い会場にいた通信に精通している人がいてゲーム中断から 2時間経って回線を復帰させる事ができました。
しかしながら、「replayの再開機能は回線が落ちた場合であっても極力落ちてなかった場合と同じようにゲームを進めるために
使用するものである」という観点から見ると再開まで2時間もあり、時間が経過しすぎておりBの選択肢は不適切であると
判断しました。

以上の理由から、ゲーム再開機能で中断した所からゲームを再開するという方針を取れず、
C案である[第3setの再試合]という結論に達し、CriMsoN選手、vaisravana選手にこの旨を説明し両者の承諾を得て
最初からの再試合を行いました。

選手や観戦者の方への説明が不十分だった部分もあり不愉快な思いをさせてしまったことを深くお詫び申し上げます。
最後に回線復旧に向けては、特別ゲストのmatsujunさんの多大な貢献があった事を皆様にお伝えして
感謝の意を表明したいと思います。

2013年9月5日
WCG2013 スタークラフト2　日本代表予選会　審判長　nazomen